第1回勉強会レポート

交通事故問題にお詳しい、北原浩一氏に講師をご依頼し、10月28日(土) 午後1:00~3:00、大会議室に於て、第1回目の勉強会が開かれました。会員14家族+紹介7家族の、交通事故に依る障害で悩み苦しむ方々が集まり、経験から学んだ、誠意溢れる、北原氏のお話を熱心に拝聴致しました。この日は時間が無くなり、予定の1/3位しかお話が出来なかったそうです。 お話の後も、大変に活発に、真剣且つ切実な質疑応答が続き、3:00には終わらずに、会場を変えてまでして熱気溢れる質疑応答が続きました。大変に役に立ち有意義で皆様に大好評でした。早速、次回の勉強会が待たれました。

勉強会概要(第1回)

「福祉は主として国民の税金に依って支えられているのに反し、交通事故障害者は、車の使用者に強制する自賠責保険と、加害者の法律上の損害賠償として自動車保険に、支払いを求めることになるから、福祉を支える国民に負担をかけていないことになる。

自分の生活を豊かにするため、危険を承知で車を使用し、安全義務を怠り、他人の人生を崩壊した者は、法律の規定により刑事上及び民事上の損害賠償責任を負うべきである。不運にも被害者になった場合、受けた損害は自分の手で取り戻すと考えるべきである。

被害者は死人に口なし意識不明者に口なしである上に、警察官は事故を見ていないから、自分の身を守る本能から事故責任を被害者に転嫁しがちな加害者の一方的な主張をもとに、調書などが作成されがちである。
当局による刑事責任追求段階から関与を求め、真実把握に努めるべきである。
そうしないと、被害者に無実の責任を押し付けた調書などが残される可能性がある。

高次脳機能障害者の場合は、理解のある医者が極めて少ないことや、必要な程度にカルテを読める弁護士が殆どいない現状であり、労働能力を殆ど喪失した障害者になっていても、実態に合う自賠責保険の障害等級認定を受けることが大変困難である。

弁護士は漫然と仕事をする人が多く、必要な専門知識を身に付けてきめ細かく対応した弁護士に比べると、半額以下の損害賠償しか取れない場合がしばしば生じる。場数を踏んでいるという点で、損害保険会社の顧問をしている交通事故専門の弁護士が望ましい。ただ被害者の立場に立ってくれる人であることが必須条件である。事故現場を見ないとか、事件のことを詳しく調べずに、安請け合いする弁護士は信頼しにくい。

民事訴訟は、家族が一番詳しいのだから、勉強して他人任せにしないことが大事である。だから孤独な闘いでもある。裁判は当事者主義、自由心証主義だから、当事者が主張して言い分が正当であるという心証を与えないと勝てない。裁判所は国の役所だから、過大な損害賠償判断はあり得ない。弁護士が関与しても準備に一年、一審で一年位かかる。しかし、遅延損害金と言う利息の面を見ると、裁判は時間がかかると言えるか?判断の問題になる。

まだまだ有意義なお話が続いたのですが、紙面の都合上、割愛させて頂きます。詳細については、次回の勉強会に是非とも御出席下さい。